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職業について、内容、就労する方法、求められる知識・スキルや、どのような人が向いているかなどが総合的にわかるサイトです
工場、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。クレーンオペレーターとも呼ばれている。 クレーンは、貨物・資材などの荷物を動力を用いて吊り上げて、これを水平に運搬する機械装置である。様々な形、大きさ、重さの荷物を運搬するため、荷重や用途に応じた様々な種類がある。クレーンには、固定式のものと移動式のものがある。固定式クレーンには、天井クレーン、ガントリークレーン、橋形クレーン、タワークレーン、ジブクレーン等がある。不特定の場所に移動させることができる移動式クレーンには、トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等がある。 工場などの天井クレーンを運転する場合には、当日の作業内容を把握した後、高所に設置された運転室に入る。クレーンは天井近くの柱に取り付けられたレールに沿って移動する。装置に異常がないか点検してから、レバーやハンドルなどの操作を行う。地上からの指示に従い、ワイヤーの巻き上げを行って荷物を吊り上げる。クレーンを所定の場所まで移動させ、荷物を運搬する。地上の安全を確認し、揺れないように注意しながら所定の位置に荷物を下ろす。なお、ペンダントスイッチ等で床上で操作するものもある。 クレーンの運転のほかに、玉掛け作業(荷物の運搬の際に専用のワイヤーなどでクレーンのフックに荷物を掛け、また荷物を外す作業。クレーン運転とは別の資格が必要。)や、地上においてクレーン運転者を補佐する作業(手元作業)を行うこともある。 1日の終わりには、作業に伴う後片付けを行う。 なお、建設工事現場で移動式クレーンを運転する場合には、作業開始前に、建設会社等の車庫にあるクレーンを道路の走行によって現場まで移動させることもある。 クレーンを運転するに当たっては、重量物を取り扱うことから事故の危険が伴うため、指差し確認を行う、重量物を下ろす位置や近くの状況に十分注意を払うなどの安全管理が重要である。職場では、日頃のミーティングや社内研修等を通じて災害事例の紹介などにより運転時の安全管理の重要性を徹底している場合が多い。 仕事中は安全に注意しながら時間通りに作業を進めることに神経を使うが、自分の運転技能を使って重量物を的確に動かすことにやりがいを感じることができる。 ◇よく使う道具、機材、情報技術等 クレーン(天井クレーン、ジブクレーン等)、移動式クレーン(トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴、耳栓、脚絆、反射ベスト、墜落制止用器具等)
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グラフの目盛り
クレーン運転士として働くためには、年齢が18歳以上で、運転するクレーンや移動式クレーンに該当する免許(国家資格)の取得、または吊り上げ荷重等による区分に基づく運転技能講習や特別教育を修了しなければならない。 新規学卒者ばかりでなく、中途採用者も多い。 新規学卒者の場合、多くは高卒等で、製造業等の会社の工場や倉庫、建設会社等に採用された後、クレーンの運転の仕事に配属される。社内で別の仕事を経験した後に配属される場合もある。入職時には経験、資格は問われず、配属後に免許・資格を取得するケースがほとんどである。免許・資格取得後は、OJTで仕事に慣れていく。技能を磨き経験を積むことによって、班長、係長、課長などに昇進していく場合もある。 中途採用の場合は、クレーン運転の経験者以外であっても採用されることはあるが、その場合は新規学卒者と同じく入職してから免許・資格を取得することになる。 クレーン運転士として働くには、クレーンの仕組みや整備・点検の仕方等に関する知識を学ぶとともに、玉掛け作業を行う場合には、玉掛け技能講習等を修了することが求められる。また、周りの状況をよく注意し危険の先読みができること、冷静かつ慎重に作業を行うこと、集中力を切らさず緊張感を持って仕事をすることが必要である。大型のクレーンの場合、運転席とクレーンの先端が離れているので視力の良さと遠近感を把握する能力を持っていることも望ましい。 近年、IT化の進展に伴うクレーン運転の機能の高度化により、運転の正確性、効率性や安全性が向上しており、それに対応する運転士のスキルアップが期待されている。
関連資格
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の訓練等の期間(学歴を除く)を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の実務経験の期間を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業に就いた後に、周囲から特別なサポートが無くても他の一般的な就業者と同じように働けるようになるまでに必要な期間を表します。あくまで一般論ですので、職歴等により差があります。
就業場所は、倉庫、工場、建設工事現場、港湾等である。勤務体制は職場によって異なる。通常の倉庫や建設工事現場であれば、朝から夕方までの勤務体制のところが多いが、24時間稼働する工場の場合は、2交代や3交代の勤務となる。港湾などであれば、荷物の発着が夜中や早朝になることも多いので、早出と遅出の時差勤務体制をとる場合もある。また、賃金は、勤務先の規定による。運転するクレーンの種類や吊り上げ荷重等によって異なる場合もある。 就業形態や就業者の年代も職場によって異なる。男性が多いが、近年、女性もみられるようになってきている。 倉庫の自動化が進み物流ロボットが普及しているが、クレーン運転は人手不足の状況が続いており、今後も一定の需要が期待される。
クレーン運転士が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「クレーン・巻上機運転工」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
年齢
賃金分布(グラフ)※全国のみ
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
クレーン運転士が属する産業(建設業、製造業、運輸業,郵便業、サービス業(他に分類されないもの))の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
建設業のグラフを見る 製造業のグラフを見る 運輸業,郵便業のグラフを見る サービス業(他に分類されないもの)のグラフを見る
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
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残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 クレーン運転士が属する産業(建設業、製造業、運輸業,郵便業、サービス業(他に分類されないもの))で検索ができます)
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どのようなスキルがどの程度必要かを職業間で比較可能な形で表しています。前職や自分自身のスキルと比較することができます。
どのような分野の知識が重要であり、必要かを表しています。前職や自分自身の知識と比較し、不足する分野を特定することができます。
どのようなアビリティがどの程度必要かを職業間で比較可能な形で表しています。前職や自分自身のアビリティと比較することができます。
この職業に就いている人はどのようなことに興味がある人が多いかを表しています。自分の職業興味とあっているか、確認することができます。
この職業ではどのような点で満足感を得やすいかを表しています。あなたが重要だと思う価値観について満足感を得やすい職業かどうか確認することができます。
仕事の場所や対人業務の頻度などの、職場環境や仕事の内容などを表しています。