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職業について、内容、就労する方法、求められる知識・スキルや、どのような人が向いているかなどが総合的にわかるサイトです
自動車は、バスやタクシーのように人々の移動を支えたり、トラックのように物流の基盤を支えたりして、私たちの暮らしには無くてはならないものとなっている一方で、数多くの部品で構成されており、走行するに伴って劣化・摩耗が進み、その構造や装置の性能が低下するものである。そのため、自動車の走行の安全確保、及び有害排出ガスや騒音の抑制などの環境保全のために点検・整備が必要であり、その点検・整備を実施するのが自動車整備士である。さらに近年、技術開発の進展の結果、自動車には数多くの電子機器が搭載されるようになっており、その不具合の対処のため、専門的な技能を有する自動車整備士の役割は、ますます重要となっている。 自動車の点検・整備には、定期的に各部を点検し、機能の低下した部分を整備する定期点検整備と、交通事故などによる破損箇所の修理や、異常箇所の整備などがある。自動車は車種によって構造が異なるため、自動車の種類、エンジンの種類、部位別などにより整備分野が分かれている。 自動車整備士は、整備工場に持ち込まれた自動車について、原動機(エンジン、モーター)、操縦(ハンドル)、制動(ブレーキ)、緩衝(サスペンション)、動力伝達(トランスミッション)などの各装置や燃料・電気関係の部品などを点検し、性能が低下及び故障している箇所を発見し、お客様に説明して部品を交換・修理することが仕事である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)、自動車の電子部品の整備作業に必要な道具(スキャンツール)
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グラフの目盛り
就業先としては、一般的に整備工場となるが、整備工場に就職するには、国家資格である自動車整備士の資格を取得している方が有利である。一方、資格を取得していなくても就職することは可能であり、整備工場に就職後、勤務をしながら夜間や休日に講習を受けられる養成施設(自動車整備技術講習所)に半年~1年半通い、資格を取得することも可能である。また、自動車整備に関して学ぶ工業高校の自動車整備科や、自動車整備の専門学校等の出身者だけでなく、高等学校や大学などで機械や電気に関する基礎的な知識を学んでいると有利である。このほか、自動車の運転免許や危険物取扱者乙種第四類、ガス溶接技能者、アーク溶接技能者(基本級)の資格があれば入職に有利となることが多い。上記については、中途採用の場合も、同様である。 自動車整備士の資格を取得するには、整備専門学校等の養成施設に通う方法と、前述のとおり整備工場で働きながら養成施設(自動車整備技術講習所)に通う方法がある。これらの養成施設を修了すると実技試験が免除となり、学科試験のみの受験となる。 進化を続ける自動車は、近年、カメラやセンサーなどの電子技術が多く導入されるようになり、構造や装置は、複雑化、精密化している。そのため、自動車整備士が仕事をするためには、新たにスキャンツール(自動車の電子的な故障の原因究明に必要な機器)を使いこなすための知識や、新技術に対応できる技術力が要求されるようになっている。さらに、環境や騒音などの各種規制は年々強化されており、変化する規制に対応する新たな整備方法や検査方法を学び続けることも必要である。
関連資格
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の訓練等の期間(学歴を除く)を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の実務経験の期間を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業に就いた後に、周囲から特別なサポートが無くても他の一般的な就業者と同じように働けるようになるまでに必要な期間を表します。あくまで一般論ですので、職歴等により差があります。
自動車は法律によって所定の期間ごとに必ず点検・整備及び車検を行わなければならないため、職場(整備工場)は全国にあり、メーカー系自動車販売会社(自動車ディーラー)の整備工場や点検・整備を主な事業とする専業工場などがある。 地域に密着した業態のため、自動車ユーザーの利便性を第一に考えて、日曜・祝日に営業したり、夜間に営業することが多かったが、最近は従業員の働き方を最優先と考えて、休日を交替制にしたり、週休二日制を採用する企業も増えてきている。なお、外気が入る作業場であり、騒音、振動の発生、油脂による汚れなどがあるが、最近は空調設備の導入や電動車(電気自動車やハイブリッド車)を整備する割合が増加していることにより、そのようなことは減っている。 就業者のうち、整備士数は約33万人、女性は約1万人(2022年6月時点*)となっており、男性の整備士の割合が高いが、業界全体で女性に配慮した働く環境の整備や省力化機器の導入などにより女性の整備士も積極的に採用する傾向にある。 最近では、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術や電動車などの普及に伴い、国家資格である自動車整備士資格を持つ者が求められている。 *一般社団法人日本自動車整備振興会連合会、令和4年度自動車分解整備業実態調査結果の概要について
自動車整備士が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「自動車整備・修理工」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
年齢
賃金分布(グラフ)※全国のみ
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
自動車整備士が属する産業(サービス業(他に分類されないもの))の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
サービス業(他に分類されないもの)のグラフを見る
グラフはありません。
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この職業に就いている人はどのようなことに興味がある人が多いかを表しています。自分の職業興味とあっているか、確認することができます。
この職業ではどのような点で満足感を得やすいかを表しています。あなたが重要だと思う価値観について満足感を得やすい職業かどうか確認することができます。
仕事の場所や対人業務の頻度などの、職場環境や仕事の内容などを表しています。