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介護報酬請求事務(レセプト作成)を中心に介護施設の事務全般を担当する。 介護報酬請求事務は月末月初に集中するので、その期間はこの業務にウェイトが置かれるが、窓口業務や電話応対をはじめ、出退勤管理や会計処理、施設の備品類の管理・発注、連携機関への連絡、提出書類の作成など事務全般を行う。 介護事務の職場は、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、グループホーム、訪問介護事業所、訪問看護ステーションなどが中心となる。介護施設では施設長以下、生活相談員やケアマネジャー、介護職員など、様々な職種のスタッフが働いており、その中で事業所の事務全般を担当するのが介護事務という位置づけになる。 具体的な業務内容を訪問介護事業所を例に、1日の流れでみると、事業所の全員で朝会をして、申し送り事項などの共有をした後、オフィスに戻って、メールやファクス、コールセンターからの連絡などをチェックする。その後は、役所や病院などの関連機関との連絡、来客や利用者の家族などからの問い合わせや、介護サービス利用希望者への応対、さらには施設職員の出勤状況をタイムレコーダーでチェックする。介護職員が不在のときに問い合わせがあった場合は、担当者に連絡をとる。ケアマネジャーの補佐として、ケアプラン作成に必要な書類を用意したり、関連機関に連絡をとるのも仕事のひとつである。定例ミーティングの準備や用意された資料のコピーと配付も行う。終業時間が近くなったら、翌日への申し送り事項などをまとめ、日報を記入して退勤という流れになる。 月末月初は、介護報酬請求事務で繁忙期となる。介護サービスを受けた利用者は利用料の1割を本人が負担し、残りの9割は保険者(市町村)が負担することになっており、その9割の介護報酬を介護事業所が受け取るための介護給付費明細書(レセプト)を作成する業務である。利用者自己負担分の1割を請求する書類を作成するのも仕事である。介護報酬請求は月末締めで、翌月10日までに事業所を管轄する都道府県の国民健康保険団体連合会に請求しなければならないが、大規模な事業所では1カ月に提出するレセプトが数百枚に及ぶところもある。利用者ごとにケアマネジャーが作成したケアプランと回収したサービス記録を突き合わせて作業するが、月末最後の2~3日と、月初の1週間ほどが繁忙期となる。かつては手書きでレセプトを作成していたが、現在はレセコンを利用して作成し、インターネット経由でオンライン提出するのが一般的になっている。 大規模な事業所では専門の介護事務を置くのが普通であるが、事業所によっては、特に規模が小さいところは事務の仕事以外に介助の手伝いなど現場の仕事を割り振られるところもある。一方小規模施設では、介護事務担当者を置かず、現場の介護職員が兼務という形で介護事務をこなしている事業所も少なくない。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 レセコン、パソコン、インターネット、メール、FAX
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タスク(職業に含まれるこまかな仕事)
仕事の内容
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入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。レセコンを使用するので、パソコンの操作に慣れていると就職に有利である。 入職後は、サービス別基礎研修、マナー研修、法人理念研修などの入社時研修が行われる。(*1)レセコンに習熟すれば、半年程度で業務ができるようになる。 介護報酬請求事務に関する民間の資格がいくつかあるが、取得は義務づけられていない。 パートや契約社員から正社員になったり、規模が大きい施設では現場から本社勤務になるなどキャリアアップする例もある。 基本的には事務職なので、社会人としてのマナーや社会常識を含めた事務処理能力と来客や電話の応対などのコミュニケーション能力、そしてなによりもレセコンを使いこなせるだけのパソコンの知識、スキルが求められるが、事業所によっては介護補助まで業務に入っているところもある。 *1 取材結果から
関連資格
関連する資格はありません
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
勤務先は、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、グループホーム、訪問介護事業所、訪問看護ステーションなどが中心となり、全国に分布している。 就業者は女性が多くパートや契約社員の比率が高い。年齢的には40代~50代が多く、主婦がパートとして働くケースもある。(*2) 賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。24時間運営の施設でも、介護事務は基本的に日勤である。月末月初の繁忙期には残業が生じることが多い。 *2 取材結果から
介護事務が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「介護事務員」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
年齢
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
(令和5年度)
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
介護事務が属する産業(医療,福祉)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 介護事務が属する産業(医療,福祉)で検索ができます)