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道路の建設、河川の治水、土地造成などの土木工事の中には、大型建設機械では対応できない細部の作業や多種少量で機械化が困難な諸作業など、人力で行うことが不可欠な作業があり、このような作業を行うのが建設・土木作業員である。 主として小型の重機械やベルトコンベア、軽量の削岩機などを使って行う掘削や盛土、コンクリートポンプやシュートを使うコンクリートの打ち込みと締め固め、また、一輪車を使ってブロックや石を運び、それを積む作業、芝張りなどの作業の他、重機械作業や鉄筋型枠組み立て、くい打ち作業等に伴う補助作業を行う。 作業方法や作業手順、機械工具や資材の取扱い、安全衛生などについての具体的な指導は、直接指示命令をする作業長(世話役)が行い、雇用責任者や土木技術者は、専門的な工事施工上の知識や関係法令について指示・命令を行う。 現場に入ると、仕事を始める前に、土木技術者や作業長から仕事内容の説明を受け、作業中は主に作業長又は作業指揮者の監督指示の下に作業を行う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 削岩機、コンクリートポンプ、シュート、一輪車、軽量ブルドーザー、小型クレーン、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
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タスク(職業に含まれるこまかな仕事)
仕事の内容
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入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。 入職経路には、中学・高校等を卒業してそのまま入職する場合と、他の産業からの転職のほか、農閑期などで季節労働者となって働く場合など、多様である。 就労前には安全確保の観点から工事の内容、会社の規則、作業場における規律や危険区域に関する事前教育を受ける。高度な技能を要する作業にはその内容に応じた資格が求められ、軽量ブルドーザーや小型クレーンを運転するには特別教育を受ける必要がある。ガス溶接や玉掛作業を行う場合には一定の技能講習を修了しなければならない。 立ち作業、かがみ作業、単純作業、反復作業の連続なので、体力と持久力が求められる。共同で行う作業も多く協調性も求められる。 作業環境によっては危険な要素も出てくるので、それらを未然に防止して快適に働くために、注意力、集中力も必要となる。 建設・土木作業員の研修は、建設業労働災害防止協会などが主催して労働安全衛生法に基づく技能講習などが行われている。 従事する現場に使用したことのない新しい機械が導入されたり、自分で運転する以外にも機械の近くで作業をすることが多いため、機械の機能についてある程度の知識が必要となる。 普通自動車免許などを持っていれば、小型トラックによる材料の小運搬(現場の中での運搬など)に従事することができる。 仕事の知識と経験を積み、指導力があれば、作業現場の第一線指揮者である作業長(世話役とも呼ばれる)になることができる。 作業長に昇進するために義務づけられている資格は特にないが、土木施工管理技士、地山の掘削及び土止め支保作業主任者、玉掛技能者などの資格を取得している人もいる。しかし、作業長に求められる一番の要素は、作業を安全かつ円滑に進行するために必要な作業管理能力、後進を指導するために必要な技能と指導力である。
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
建設・土木作業員は、マンション、ビル、住宅、電力施設、トンネル、地下鉄、道路、鉄道、ダム、橋梁などの新設工事や維持補修から、土地造成、造園、港湾などまで非常に広い分野で活躍している。仕事現場も全国に広がっているが、建設事業は景気の好不況に左右されやすいうえ季節労働者も多いため入職・離職ともに多い。 長期継続して雇われる場合以外にも、雇用期間限定の臨時作業員や一日だけの作業員として雇用される場合がある。賃金は常用作業員、臨時作業員の多くが日給月給制であるのに対して日雇作業員の場合は日給制が一般的である。 工期があるため早出、残業、夜勤や休日出勤をすることもあるが、年末年始やお盆には、長めの休みを取るケースが多い。 作業環境は、屋内作業と屋外作業に分かれるが、寒冷、騒音、塵埃の他、大型機械に囲まれた中で作業をしなければならない場合も多い。 建設業界では慢性的に若者の就業が少なく作業員の高齢化が特に大きな問題となっている。また高齢化傾向の中、特に高い技術を有する技能工の不足も目立っている。機械化と作業の標準化が進み作業はより単純化する傾向にあるといわれているが、人間の視認などによる判断と人力を必要とする作業がなくなることはなく、将来にわたって一定の需要が見込まれる。
建設・土木作業員が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「建設・土木作業員」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
年齢
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
(令和5年度)
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
建設・土木作業員が属する産業(建設業)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 建設・土木作業員が属する産業(建設業)で検索ができます)