ページ内移動リンク
職業について、内容、就労する方法、求められる知識・スキルや、どのような人が向いているかなどが総合的にわかるサイトです
細胞検査士は、臨床検査技師の仕事の一部が専門化して独立した医療技術者である。 日本人の死亡原因の第1位となっているがんの細胞をはじめ、疾患に関連する細胞、病原体等を検査によって発見する。細胞の検査は、がんの発見にとって重要な検査法で、医師の診断と治療に役立っている。 検査作業では、標本作製(検体処理:塗抹、固定、染色、封入)及び顕微鏡による異型細胞やがん細胞のスクリーニングを行う。具体的には、細胞診検査では、剥離細胞や擦過、穿刺(せんし)等で得た材料で標本を作る。例えば、喀痰(かくたん)や尿、婦人科の医師が綿棒を使って取った子宮膣部の細胞、乳房のしこりから穿刺吸引した材料などを用いて標本を作り、染色をして顕微鏡で見ることができるようにする。 次に、標本のすみからすみまで全ての細胞を顕微鏡で観察する。そして正常では見られない細胞やがん細胞、あるいはがんと疑われる細胞を見つけだし、医師に確認をしてもらい、報告書を作成する。 剥離細胞を使った検査は、検査材料を簡単に取ることができるため、子宮がん検診、肺がん検診など、大勢の人を対象とした検診に広く利用されている。 このほか、患者の患部に針を刺し、その部分の細胞を吸い取って標本を作る方法もあり、甲状腺や乳腺の検査に用いられている。 細胞検査は昭和40年頃から、子宮がん発見のための検査として重要視され始めた。この検査は簡便で費用や時間も余りかからないという利点から、広く検診に用いられるようになってきた。しかし、需要の増大に応じるには、限られた医師の数だけでは間に合わなくなったため、専門の資格を認定し、細胞検査を行う技師を養成する体制が整えられた。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 顕微鏡、医療機器(聴診器、注射器等)
掲載している職業情報について(ご意見募集など)
[ 動画 ]
グラフの目盛り
データはありません
細胞検査士資格を取るためには、日本臨床細胞学会及び日本臨床検査医学会が認定する細胞検査士認定試験に合格する必要がある。受験資格は、臨床検査技師又は衛生検査技師の資格の所持者であり、かつ1年以上の細胞検査実務を経験した者、あるいは日本臨床細胞学会認定の細胞検査士養成機関卒業見込み者又は卒業者となっている。ただし、現在、衛生検査技師は養成されていない。細胞検査士は、資格取得後も5 年ごとに資格更新の審査を受けなければならない。 また、3年の実務経験を有する細胞検査士には2年に1回東京で行われる国際細胞検査士認定試験の受験資格が与えられ、合格すれば国際細胞検査士として海外で働く場合にも専門家としての評価を得られる。細胞検査士は、がんの早期発見、正確な判定などのための資格であり、常に最新の医学情報等を勉強し、標本中の異型細胞を見逃さない高度な細胞判定能力を維持、向上させていく必要がある。忍耐力とともに冷静な判断力、責任感が求められる。
関連資格
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の訓練等の期間(学歴を除く)を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業で実際に働いている人が必要と考える入職前の実務経験の期間を表します。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
この職業に就いた後に、周囲から特別なサポートが無くても他の一般的な就業者と同じように働けるようになるまでに必要な期間を表します。あくまで一般論ですので、職歴等により差があります。
勤務場所は、大学病院、総合病院や各地域のがん検診センター、民間の検査センター、保健所などである。細胞検査士は女性の就業者が多い。就業者数は、関係団体によれば約6,000人である(2023年時点*)。 勤務時間は勤務先の就業規則に従うが、他の臨床検査と兼務している技師は緊急の検査に対応するために、休日出勤や夜間の当直がある病院もある。 検査材料として尿、分泌物、喀痰(かくたん)、擦過物、穿刺材料なども扱い、標本作製にはアルコール、キシレンなどの揮発性の薬品を使うため、その管理には注意する必要がある。 *公益社団法人 日本臨床細胞学会 細胞検査士とは
細胞検査士が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「その他の医療・看護・保健の専門的職業」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
年齢
賃金分布(グラフ)※全国のみ
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
細胞検査士が属する産業(医療,福祉)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
医療,福祉のグラフを見る
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
医療、教育のグラフを見る
残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 細胞検査士が属する産業(医療,福祉)で検索ができます)
各数値の詳細解説ページはこちら
どのようなスキルがどの程度必要かを職業間で比較可能な形で表しています。前職や自分自身のスキルと比較することができます。
どのような分野の知識が重要であり、必要かを表しています。前職や自分自身の知識と比較し、不足する分野を特定することができます。
この職業に就いている人はどのようなことに興味がある人が多いかを表しています。自分の職業興味とあっているか、確認することができます。
この職業ではどのような点で満足感を得やすいかを表しています。あなたが重要だと思う価値観について満足感を得やすい職業かどうか確認することができます。
仕事の場所や対人業務の頻度などの、職場環境や仕事の内容などを表しています。