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会社を運営し、最終的な経営責任を持つ。社長、CEO(Chief Executive Officer: 最高経営責任者)と呼ばれることもある。 会社経営の重要事項に関する最終的な決定は株式会社の場合、株主が株主総会で行う。このため自分が創業した会社経営者(「創業者」)、多くの株式を持っている会社経営者(「オーナー経営者」)、又は親族等から多くの株式を受継いだ会社経営者と、株式をあまり持っていない会社経営者では立場が大きく異なる。自分が多くの株式を持っていれば、会社経営に関する最終的な決定も自分が行うことになる。 会社経営者になるルートには、事業承継、起業・創業、株主か取締役会からの指名の3つがある。事業承継はさらに親族内承継、従業員承継、第三者承継の3つに分けられる。この会社経営者になるルートによっても、期待される役割は異なり、具体的な活動も異なる。自分で起業・創業して企業運営をする場合、継続的な成長のために、経営をリードする確固とした信念や戦略が必要となる。株主や取締役会から指名を受けて、経営の舵取りを任された場合は、会社のビジョンを基に事業を成長させ、株主の期待に応えなくてはならない。 規模によっても会社経営者の業務内容は異なる。従業員が10名未満等の場合は、営業、経理・財務、総務・人事など様々なことを自ら行う場合もある。 会社経営者によくみられる具体的な活動としては、報道、インターネット等から社会や経済の動向を把握する。幹部社員と短期、中期、長期の経営計画について議論し、経営計画をまとめていく。提出された稟議書などの社内事案を確認し決済する。社員とのコミュニケーションを図り、社員の意見を把握するとともに、会社のビジョン等を社員に浸透させていく。経営者団体の会合に出席し人脈を広げる。他の経営者等と信頼関係を築き、それが共同での事業等に繋がる場合もある。また、会社を代表する会社の「顔」としての役割もある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 会計・給与ソフト、パソコン
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社長就任にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。最近は大卒が多く、中にはMBA(Master of Business Administration:経営学修士)を持っている者もいる。経営学部やビジネススクールで学ぶ企業経営の知識、財務や経理の知識は経営で生かせることが多い。 事業承継、起業・創業、取締役会から指名され株主総会で承認されるなど、会社経営者になるルートはいくつかある。事業承継には親族内承継、従業員承継、第三者承継がある。国や自治体としても起業・創業を促す色々な施策が行われており、起業・創業を目指す者も多い。経営に問題がないにもかかわらず後継者が居ないために廃業してしまう会社も注目されており、会社員等が事業を継承する例もみられる。また、会社経営者が他の会社経営を任されることもある。 求められる資質としては、論理的な思考、戦略的な思考がある。自社のシーズからニーズに応える先見性や洞察力も経営にプラスとなる。経済、社会、技術の全体像を把握し、将来を見通し、市場の変化に対応できる柔軟さや発想力も求められる。リスクに挑む決断力が必要となる場合もある。情報に敏感で、経済や社会、技術や研究開発の最新情報を押さえておくことも必要である。社内をまとめ、他社とも共同で事業を行うためには、共感力やコミュニケーション能力が求められる。この人であれば会社が上手くいくというカリスマ性、社員を引っ張っていけるリーダーシップが必要である一方、社員一人一人やその家族まで思いやる気持ちがなければ社員はついて行かない。会社のコンプライアンス、社会的責任が重視される今日、いかに社会に貢献できる事業運営ができるかを追求する気持ちも重要である。 会社経営者としても、広く社会のために会社を運営するという志も重要である。 日本の名経営者が自らの思いを書いた書籍は多い。それらに共通する主張の一つに、会社経営者が自らの人格を磨くことの重要性がある。これがなければ社内をまとめることができず、他社と協力して事業を行うこともできず、結果的に株主の期待にも応えられない。会社経営者としては仕事ができることも人格的に優れていることも必要であるが、仕事の方は、例えば、財務や技術は誰かに任せる等で対処することができる。ところが人格は他の人には任せられない。会社経営者としては人格を磨くことが非常に重要といえる。 経営者として、明確で確固とした理念(こうあるべきという根本的な考え)を持つことも重要である。これがなければ会社運営の方向が定まらず、社内をまとめられない。 社内の仕事の現場をよく知っていることも重要である。時間があると工場や店舗を見て回るという会社経営者は多い。 会社経営者として健康管理も重要である。定期的に人間ドックを受けたり、休みには友人とスポーツをするという会社経営者が多い。
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この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
日本全国に会社があり、そこには必ず会社経営者がいる。就業場所は会社の分布と一致していることになる。 全国で会社(調査では「会社企業」)は約175万社であり、その数とほぼ同数の会社経営者がいることになる。同調査では、従業員1,000人以上の会社が約4,000社であり、従業員規模が小さな会社が大半である(*1)。 報酬は年俸制が多い。また、ストックオプションとして自社株式の上昇によって報酬が得られることもある。ただし、収入や報酬は会社の経営状況次第であり、会社の業績が収入や報酬に反映されることになる。 経営者のため労働時間の規定はないが、早朝から夜まで働いたり、土日も働いたりと長時間働く会社経営者は多い。海外企業と共同事業を行っている場合は海外出張も多くなる。 *1 令和3年経済センサス‐基礎調査
会社経営者が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「会社役員」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
賃金(年収)
年齢
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
有効求人倍率
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
会社経営者が属する産業(製造業)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
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