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比較的小さな漁船で主に日帰りで魚介類を獲る沿岸漁業に従事する。 漁業には、沿岸漁業のほか、比較的大きな漁船で数日間かける沖合漁業、さらに大きな漁船で半年から1年かけて外国の海にいく遠洋漁業がある。沿岸漁業従事者は日本の漁師の大部分を占め(2017年時点1*)、魚類や昆布、貝類まで幅広く漁獲する。漁法は多彩で、釣り漁の他、魚が通りそうな場所に網を仕掛けておく定置網漁や刺し網漁、魚を船で追いかけて漁獲する方法として、海底に下ろした網を船で引っ張る小型底引き網漁、大きな網で魚群をぐるっと巻き上げる巻き網漁、たくさんの針を流すはえなわ漁などがある。また、カニ・イカ・タコなどには、独特の漁法がある。 仕事は早朝、場合によっては午前2時や3時に出港する。漁場に着くまでに、船上で準備を終え、到着と同時に作業に取りかかる。網おろし、網の巻き上げ、漁獲物の仕分けなどを行う。市場での価格に大きく影響するため、魚の仕分けは慎重に素早く行う。小さな魚は海にもどし、市場でのセリの時間までに港に戻る。 漁を終えて帰港すると、漁獲物の水揚げ、漁船や網の清掃・点検・修理など翌日の準備を行う。 *1 農林水産省 平成29年漁業就業実態調査から 沿岸、沖合・遠洋別漁業就業者数 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 漁船、小型底引き網、巻き網
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仕事の内容
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入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。見習いとして個人事業主や漁業会社の船に乗ることが一般的である。漁業関係者に知人等がいない場合には、ハローワークなどで求人情報を検索したり、関係団体や漁業会社等に問い合わせる。漁業への就業支援のイベントには、採用意向のある漁業協同組合や漁業会社が出展するので、直接採用状況などを確認できる。 独立して自分の漁船を操業する場合には、小型船舶操縦士や海上特殊無線技士の免許を取得するだけでなく、漁業協同組合に所属し、漁業権免許を取得する必要がある。組合員になるには、その地域に住んで、年間90~120日以上(漁業協同組合によって異なる)の漁業を行った実績が必要である。船主や地域の漁協組合員から様々なことを学び、その土地の住民として地域の産業の担い手になっていくという気持ちが求められる。 海上においては、風雨・波浪・寒暑など気象・海象の影響を直接に受ける環境で働くため、気象に関する知識が必要であり、また、相応の体力・機敏性が求められる。
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
沿岸漁業は基本的に少人数で行われ、1人で操業する場合も少なくないため、経営形態は個人経営がほとんどであるが、企業から雇用されることもある。 漁獲高によって収入が大きく変化する。ホタテ漁、タコ漁やカニ漁などの特産地であったり、希少価値の高い魚の漁の場合は安定して高収入を得やすい。収入を安定させるために、干物などの水産加工品を販売することもある。 従事者のほとんどが男性であるが、沿岸漁業では、海女(あま)など女性が活躍する漁業もある。 漁師のもとでの短期間でのアルバイトもある。忙しくなる魚の旬の時期の短期アルバイトが一番多いが、期間は数日だけのものから数ヶ月単位のものまでさまざまで、時給や日給で雇われる。漁師への転職を考えている場合は、このアルバイトが重要な経験になる。 休日は、海が荒れて出港できない日は休みとなるほか、魚市場が休みの日の前日を休みにするケースも多くなっている。また、時期によって漁のできる日が限られる地域もあり、禁漁期間を休暇に充てることもある。 全国各地で行われている漁法は様々で、漁法の違いによって仕事の内容も大きく異なる。イカ釣り漁業や巻き網漁業など、光を使って魚を集める漁業については、夜中に行うものもある。また、早朝・夜間に仕事をするケースも多い。 海の環境の変化や乱獲のために漁獲量が減少したことを反省し、現在では自然の力だけに頼らず、養殖場の設置などを進め、環境を保護しながら資源を回復させる漁業への転換が進んでいる。こうした養殖業等以外は、沿岸漁業を営む経営者数も生産量も近年は減少している。また漁業就業者の多くは高年齢で、漁船の老朽化も問題となっている。現状の課題解決のため、全国の漁協、民間の水産会社が積極的に若者の採用を行い、住居も無償で提供したりする中で、15~24歳の若い漁師が増加傾向にある。また、国も沿岸漁業改善資金などの支援をしている。近年は、仕事に対する価値観の変化や自然志向により、漁師を希望する都会の人々も出てきている。
沿岸漁業従事者が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「漁労作業員」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
年齢
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
(令和5年度)
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
沿岸漁業従事者が属する産業(漁業)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
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法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 沿岸漁業従事者が属する産業(漁業)で検索ができます)