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介護施設の管理・運営を担う責任者である。 複数の施設を運営する大規模な法人の場合はそのうちの1施設を担当するのが一般的であり、小規模な介護施設の場合は事業主が兼務している場合もある。施設の管理者として、経営目標と施設の管理・運営、人材マネジメントなどの調整を行う。 施設管理者の役割は、公的施設の場合は施設の管理・運営と人材及び業務マネジメントであるが、有料老人ホームなど民間の営利法人の場合はこれに加えて収支マネジメントも重要な役割となる。 具体的な業務内容をみていくと、人材マネジメントでは、スタッフの管理がメインとなり、採用、育成、定着支援が重要となる。優秀な人材を採用し、適正な人員配置に留意する。また、勤務表の作成、スタッフの福利厚生の管理や行政への手続き、残業・有給休暇の消化状況の把握などの労働時間管理、スタッフの出退勤やシフト体制の管理などの労務管理を通して、働きやすい職場環境づくりを行うことも大切な仕事といえる。さらに、スタッフの介護スキルの向上を目的とした研修や関連の法令や規則を守るためのコンプライアンス教育などサービスの質の向上を図るための人材育成も行う。 施設の管理・運営では、建物や設備の管理や必要に応じ改修などを行い、施設内の環境の維持、改善に取り組む。また、介護施設の運営方針や事業計画、年間目標の設定を行う。 提供するサービス内容や利用者とスタッフ数のバランスなどを踏まえて、具体的な施策を立案し、施設の運営を行う。加えて、利用者の数が安定的に推移するように、入居促進のための営業やイベントを開催し、入居者となる方の家族、近隣住民への周知活動を行うことも仕事である。このほか、施設の代表者として、行政や関連機関との連携や調整、地域社会との連携のため地域の催しなどにも参加する。利用者やその家族からの相談やクレームに応じたり、コンプライアンスの管理も担う。利用者との契約管理、介護保険請求や各種経費の管理も業務となる。 このように業務内容は多岐にわたるが、副施設長や事務長を置いている場合は業務を分担して対応する。規模の小さい施設の場合などでは、介護の実務も担当してシフトに入るケースもある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パソコン
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タスク(職業に含まれるこまかな仕事)
仕事の内容
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施設の種類によって、この仕事に就くための要件等は異なる。主に、医療、介護系学校を卒業して介護職員となり、介護職リーダー、生活相談員などを経て資格を取得して施設長にステップアップするケースと、異業種から介護施設に就職して、経験を積み、施設管理者になるための資格を取得するケースがある。後者の場合は介護関係ではない学校の卒業者が多い。 特別養護老人ホームの施設管理者の場合は、「社会福祉主事の要件を満たす」、「社会福祉事業に2年以上従事する」、「社会福祉施設長資格認定講習会を受講する」のいずれかの要件を満たす必要がある。 認知症型グループホームの施設管理者(ホーム長)になるには、2年以上の認知症介護経験に加えて、認知症対応型サービス事業者管理研修を受講することが必要である。 介護老人保健施設の施設管理者になるには、都道府県知事の承認を得た医師であることが必要である。 有料老人ホームの施設管理者(ホーム長)には資格要件はないが、実際には施設管理者候補として採用して、現場経験を積ませた後に関連資格を取得させるケースが多い。 介護制度の変更などに対応する必要があり、継続的な学習が求められる。大手の場合は施設長を集めた研修を実施したり、個人的に地域の勉強会に参加したり、全国社会福祉協議会が実施する社会福祉施設長サービス管理研修を受講している。 施設管理者としての経験を積んだあとは、複数の施設管理者を統括するエリアマネージャー等に昇進する場合もある。 施設管理者は管理職であるので、介護現場での経験は必須ではない。経営者やスタッフ、行政など外部の関係組織、利用者やその家族との円滑な意思疎通を行うためのコミュニケーション能力、施設のトップとしてスタッフを率いるリーダー的資質、利用者を増やし、スタッフを増強し、的確な収支計算を行って円滑な運営を行う経営者的能力などが求められる。
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
介護施設長が勤務する施設としては、認知症対応型共同生活介護のグループホーム、公的介護施設である特別養護老人施設(特養)、介護老人保健施設(老健)民間企業が運営する有料老人ホーム、ケアハウス(軽費老人ホームC型)などがある。 雇用形態としては、施設管理者は原則正社員である。介護系学校を卒業して福祉施設に入職した場合は、早ければ入職後7、8年で管理職に昇進するケースもある。公益財団法人介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査」によれば、介護スタッフは女性比率が約8割近くを占めるが、施設長は社会福祉法人では男性比率が約6割と男性比率が介護スタッフより高い。施設長の平均年齢は約52.1歳、介護スタッフは約50歳である。(*1)。 介護施設の職員等の勤務形態は、デイサービスは日勤のみだが、入居型施設の場合はシフト制となる。施設管理者は原則として日勤のみだが、施設によっては施設管理者もシフトに入るため、夜勤がある場合もある。 複数の施設を運営している法人の場合は、転勤することもある。 *1 介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査」から
施設管理者(介護施設)が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「社会福祉施設管理者」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
年齢
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
(令和5年度)
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
施設管理者(介護施設)が属する産業(医療,福祉)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
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