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薬学研究者

薬学研究者

職業別名

医薬品研究者

職業分類

属する産業

製造業   (クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移ります)

どんな仕事?

 製薬会社等の研究部門において、新しい医薬品を開発するための研究開発を行う。  医薬品の開発では、まず探索研究(基礎研究)として、化学合成、バイオテクノロジーゲノム情報などを活用し、薬の候補となる新規物質を作り(医薬品候補物質)、その化学構造や物理的・化学的な特性から医薬品となる可能性を調べる。この基礎研究では、コンピュータにより物質の合成シミュレーションを行ったり、実際に医薬品の合成実験をしたりもする。さらに、関係分野の動向や最新の情報を調べたり、最新技術を用いたアプローチや社外リソースを活用した研究を行うことがある。ここまでの基礎研究がおおよそ2~3年とされる。  次に3~5年かけ、選別された医薬品候補物質について、有効性、体内動態や安全性などを検討する(非臨床試験)。また、物質自体の品質、安全性に関する試験、臨床試験や市販に向けた製剤化の検討も行う。  その後3~7年をかけて、ヒトでの有効性や安全性の確認を行う(臨床試験:治験)。これらの結果をもとに、国の審査を受け承認されると薬として認められる(2~3年)。  薬学研究者はこの開発過程の中で主に基礎研究及び非臨床試験に従事する。  実際の開発ではプロジェクトリーダー(主任研究員、課長クラス)と数人の薬学研究員がチームを作り、それぞれ役割を分担して1つのプロジェクトに数年をかけて研究、開発を行う。  薬の開発は全体で10年以上かかることになり、最初の候補物質が最終的に薬となる確率は24,915分の1という統計もある(2017~2021年*1)。薬品として製品化されるまでには長い年月が必要であり、自分の研究成果がなかなか形にならなくても、モチベーションを維持し続けることが必要となる。 *1 日本製薬工業協会 DATA BOOK 2023 「開発段階別化合物数と承認取得数 (日本)」から ◇ よく使う道具、機材、情報技術等  文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、スプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、オンライン会議ツール、パソコン

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[ 動画 ]

タスク(職業に含まれるこまかな仕事)

実施率
タスク内容
58.5 %
報告書を作成する。
56.6 %
研究テーマを決定し、研究計画を立てる。
52.8 %
実験結果を研究チーム内で共有し、今後の方針について検討する。
52.8 %
同分野における他の研究者の動向を調べ、最新の情報や知識を得る。
41.5 %
論文を書き、学会誌や専門誌に投稿する。
41.5 %
研究成果を学会などで発表する。
32.1 %
動物実験に用いる実験動物の性質を検討し、準備する。
30.2 %
実際の医薬品の合成実験をする。
26.4 %
動物実験を行い、医薬品や化粧品の人体への安全性を確認する。
24.5 %
薬物や毒物などが生体に及ぼす影響を調べる。
18.9 %
コンピュータ上で医薬品の合成シミュレーションを行い、可能な合成条件を探す。
17.0 %
未知の物質や薬物が病気の治療に使えるかどうか動物実験をする。

仕事の内容

グラフの目盛り

その職業で行う仕事の内容を職業間で比較可能な形で表しています。
情報を取得する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
情報を取得する 3.8
継続的に状況を把握する
継続的に状況を把握する 3.7
情報の整理と検知を行う
情報の整理と検知を行う 3.8
設備、構造物、材料を検査する
設備、構造物、材料を検査する 2.6
数値の算出・推計を行う
数値の算出・推計を行う 3.2
クオリティを判断する
クオリティを判断する 3.6
法律や規定、基準を適用する
法律や規定、基準を適用する 3.7
情報やデータを処理する
情報やデータを処理する 3.7
情報やデータを分析する
情報やデータを分析する 3.9
意思決定と問題解決を行う
意思決定と問題解決を行う 4.0
創造的に考える
創造的に考える 3.7
仕事に関連する知識を更新し、活用する
仕事に関連する知識を更新し、活用する 4.0
目標と戦略を策定する
目標と戦略を策定する 3.9
スケジュールを作成する
スケジュールを作成する 3.7
仕事を整理、計画する、優先順序を決める
仕事を整理、計画する、優先順序を決める 3.9
全身を使って身体的な活動を行う
全身を使って身体的な活動を行う 2.1
手と腕を使って物を取り扱い動かす
手と腕を使って物を取り扱い動かす 2.0
機械、および機械製造のプロセスをコントロールする
機械、および機械製造のプロセスをコントロールする 2.2
乗り物を運転・操縦する
乗り物を運転・操縦する 1.4
コンピュータを用いて作業を行う
コンピュータを用いて作業を行う 3.4
装置、部品、機器の図面を作成する、配列や仕様を設定する
装置、部品、機器の図面を作成する、配列や仕様を設定する 1.9
機械装置の修理と保守を行う
機械装置の修理と保守を行う 2.0
電子機器の修理と保守を行う
電子機器の修理と保守を行う 2.1
情報の文書化と記録を行う
情報の文書化と記録を行う 3.4
情報の意味を他者に説明する
情報の意味を他者に説明する 3.6
上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る
上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る 4.0
組織外の人々とコミュニケーションを取る
組織外の人々とコミュニケーションを取る 3.7
人間関係を構築し、維持する
人間関係を構築し、維持する 3.6
他者に対する支援とケアを行う
他者に対する支援とケアを行う 3.1
他者に対して売り込む、または他者の思考・行動が変容するよう働きかける
他者に対して売り込む、または他者の思考・行動が変容するよう働きかける 2.8
対立を解消させる、他者と交渉する
対立を解消させる、他者と交渉する 2.9
公共の場で一般の人々のために働いたり、直接応対する
公共の場で一般の人々のために働いたり、直接応対する 2.3
メンバーの仕事量や活動内容を調整する
メンバーの仕事量や活動内容を調整する 3.4
チームを構築する
チームを構築する 3.5
他者の訓練と教育を行う
他者の訓練と教育を行う 3.3
部下への指導、指示、動機づけを行う
部下への指導、指示、動機づけを行う 3.5
他者をコーチし、能力開発を行う
他者をコーチし、能力開発を行う 3.3
コンサルティングと他者へのアドバイスを行う
コンサルティングと他者へのアドバイスを行う 2.8
管理業務を遂行する
管理業務を遂行する 2.9
組織の人事管理を行う
組織の人事管理を行う 2.8
資源、資材、財源の監視と管理を行う
資源、資材、財源の監視と管理を行う 2.7

就業するには?

 入職にあたって特に必要な資格はないが、薬学研究者になるには、大学の薬学部、理学部、獣医学部、農学部などで大学院まで進み、製薬会社、化粧品メーカー、国の研究機関などに就職するケースが多い。  入職後は大学の専攻分野の研究だけではなく、他の分野の研究も行うことが多いため、専門を生かしながら創薬に関わる知識も身につけることができる。  また、ラジオアイソトープ(放射性同位体)や危険物を取り扱うことから放射線取扱主任者や毒物劇物取扱責任者等の関連の資格が必要であるが、一般的には入職後に取得する。  人事異動で研究以外の企画、特許、製品情報関連の部署に配属される場合がある。  研究開発の実績により、大学に転出したり、製薬開発のベンチャー企業を興したりする者もいる。  最新の専門知識を得たり、海外との情報交換を行うために、特に英語の語学力は不可欠である。また、研究には何年も要することが多く、探究心を持ち続けることが求められる。

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学歴

この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。

入職前後の訓練期間、入職前の実務経験

労働条件の特徴

 勤務先は基本的に企業や研究機関の研究所となる。製薬会社は大阪、都市圏や地方都市周辺等様々な地域に設置している。  勤務時間は、週休2日、9時頃~17時頃の勤務が標準だが、研究内容によってはその時間帯以外での業務が発生する場合がある。また近年、裁量労働制やフレックスタイム制をとっているところが多い。  製薬の研究・開発は長いスパンで行われることもあり、製薬会社は業績に関係なく毎年コンスタントに薬学研究者を採用している会社が多い。  従来、化学合成により様々な新薬が誕生してきたが、完成度の高い薬が出揃い、供給も安定していることから、この手法での新薬開発は難しくなっているとされる。一方、ヒトが持つ遺伝子情報(ゲノム)をコンピュータで解析し、それを新しい医薬品の開発に応用するゲノム創薬や、ケミカルバイオロジー、またデジタルヘルスやAI・ビッグデータの医薬品開発への活用など新たな手法での革新的な治療創薬への取り組みが注目されており、今後画期的な医薬品が開発される可能性を秘めている。

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統計データ

薬学研究者が属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「自然科学系研究者」等)に対応する統計情報です。

※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。

※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。

※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。

データ表示対象地域を選択(就業者統計データおよび求人統計データの都道府県別の数値が表示されます。)
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就業者統計データ

就業者数

(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)

全国
98,020
都道府県を選択すると都道府県別の数値が表示されます。

労働時間

(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

全国
161
時間
都道府県を選択すると都道府県別の数値が表示されます。

賃金(年収)

(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

全国
740.2
万円
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年齢

(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

全国
41.6
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賃金分布(グラフ)※全国のみ

(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

ハローワーク求人統計データ

求人賃金(月額)

(令和5年度)

全国
27.8
万円
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有効求人倍率

(令和5年度)

全国
0.48
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一般的な就業形態

この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。

産業景況データ

薬学研究者が属する産業(製造業)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら

労働者過不足判断 (出典:令和6年 厚生労働省「労働経済動向調査」)

グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。

法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)

グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。

職場情報の検索・比較

残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 薬学研究者が属する産業(製造業)で検索ができます)

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