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AI(人工知能)の様々な分野での活用に関して研究開発を行う。 ディープラーニング(深層学習)などの手法により、アルゴリズム(問題解決の手順)を考えてシステムとして実現するエンジニアである。ビッグデータを分析するデータサイエンティストをAIエンジニアに含める場合もあるが、ここでは狭義のAIエンジニアである、機械学習のエンジニアを解説する。 現在、AIの応用は、顔認証、疾病の画像診断、自動車の自動運転、カスタマーセンターの相談支援、異常や障害の検知等々、様々な分野で研究開発が進んでいる。 仕事を進行に沿ってみていくと、まずチームメンバーで開発目標を設定し、どのような開発を行うかといった計画を策定する。受託して開発する会社では、クライアントから要件を聞き、提供されるデータを確認してから開発設計を行う。開発に入ると最適なアルゴリズムを検討し、AIを実行するマシンの性能が低い場合は、処理性能も考慮に入れながらアルゴリズムを実装する。平行して、教師データ(結果が分っている既存のデータ)を投入しAIに学習させる仕組みを検討し、教師データの管理方法、加工方法を設計する。設計やプログラムはクラウドに上げてチームメンバーで共有することが多い。 効率の良い学習のためにデータを管理する画面やツールを準備し、膨大な教師データを投入し、診断、判定等の精度を上げていく。この学習には何日もかかることがあるため、AI学習用の専用のマシンやスーパーコンピューター(高度な演算処理を高速に行うことができる)などが使われる。 AIの学習の進み具合をみるため、正解率が目標に達したり、エラー率が十分に下がったところで学習は完了となる。AIに検証用のテストデータを投入し、どのような診断、判定になるか、様々な分野の専門家やエンジニアで検証する。この検証を経て、出来上がったシステムを納入する。システムが実際に運営されるようになるが、運用段階のデータからもAIを成長させていく。 関連技術が急激に発展しているため、常にWeb上で公開されている関連論文を調べて読んだり、大学、研究機関の研究者と意見交換し、関連する最新情報は押さえておくことが必要である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 スーパーコンピューター、クラウド、プログラミング言語(C言語、JAVA、Python、Ruby等)、文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、スプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
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タスク(職業に含まれるこまかな仕事)
仕事の内容
グラフの目盛り
スキルレベルごとのタスク
※厚生労働省が2023年度に実施した委託調査結果に基づき掲載(結果の概要はこちら)
この仕事に就くためには、特に学歴や資格は必要とされず、現状では求められる要件や水準も明確でないが、大学院で情報科学あるいは工学部、理学部の様々な分野の修士か博士号取得者が多くを占める。大学学部卒の割合がそれに続き、高専卒も若干名いる。新卒者を採用する場合は、大学での研究実績、国際学会での発表、また、AI(人工知能)関連の各種コンペティションでの入賞等が評価される。 研究機関、メーカー、情報通信会社、ベンチャー企業などに採用される。システムエンジニアとは別にAIエンジニアとして採用されることが多い。 機械学習やディープラーニングの専門家は日本全国で1,000人に満たないと考えられ(関連学会員、コミュニティ参加者から推定)、実績のあるAIエンジニアの中途採用、大学で優秀な成績を収めた学生の新卒採用は争奪戦の状態になっている。データサイエンティストなど隣接する分野から転身してくる人もいる。 転職する場合は、同業他社でAIエンジニアになるというケースもあるが、大学や研究機関に移るケースも多い。 ディープラーニングやその他の機械学習の手法に精通していること、この分野でメジャーなプログラミング言語であるPython(パイソン)などを使いこなせること、データ分析の技術やツールが十分に使えること等が求められる。また、その上に、例えば、画像処理、自然言語処理、音声処理などの技術に精通していることや、医学、農学などの特定の分野における専門知識が求められることもある。 新しい分野であり、人材の育成方法はまだ確立していないが、大学で学んだ専門知識、個人のポテンシャルや閃きが新しい発明に繋がることも多く、開発能力は年齢や経験年数と必ずしも比例しない。 進歩が速い分野であり、常に情報収集が必要で、論文を読んだり、また、自ら書いたりすることが多い。
関連資格
関連する資格はありません
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『学歴』を表しています。必須とは限りませんので、詳細は「就業するには」を確認してください。
AI(人工知能)開発のベンチャー企業、研究所、IT企業、大手メーカーなどに勤務するため、職場は都市部に集中している。大学との共同研究等の関係もあり、大学のあるところに多い傾向もある。海外に開発拠点がある場合は海外勤務もある。 人材不足の状態であり、雇用形態や契約形態は正社員、個人事業主、フリーランスなど様々である。新しい仕事であり、年齢は20歳代、30歳代が多い。就業者は現状では男性が多い。 勤務はフレックスタイム制やリモートでの勤務も多い。リモート勤務の場合、開発会議はテレビ会議等が活用される。 AI(人工知能)は個人の開発目標や方法を明確にしにくく、成果に基づく報酬と馴染まないことも多く、このため給料は正社員の場合は通常の月給制が多い。一方、フリーランスや個人事業主の場合は時給制なども多い。AIエンジニアに限定した高い賃金体系となっている会社もある。 AIの様々な分野での応用が広がる今日、AIエンジニアの需要は極めて高い。
AIエンジニアが属する主な職業分類(厚生労働省編職業分類の「その他の情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発を除く)」等)に対応する統計情報です。
※「統計データ」は、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません。各統計データで使用されている職業分類の詳細については職業分類対応表をご覧ください。
※各統計データに関する留意事項についてはこちらをご覧ください。
※関連団体等が別途就業者数等を公表している場合は「労働条件の特徴」本文中に記載されていることがあります。
就業者統計データ
就業者数
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
労働時間
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金(年収)
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
年齢
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
賃金分布(グラフ)※全国のみ
(出典:令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
スキルレベル別給与データ(年収)
※厚生労働省が2023年度に実施した委託調査結果に基づき掲載(結果の概要はこちら)
〈設計・構築〉
ITSSレベル1~2
ITSSレベル3
ITSSレベル4
ITSSレベル5以上
※金額は第一四分位から第三四分位の範囲を表しています。
ハローワーク求人統計データ
求人賃金(月額)
(令和5年度)
有効求人倍率
(令和5年度)
この職業で実際に働いている人が多いと感じる『就業形態』を表しています。
AIエンジニアが属する産業(情報通信業)の産業別景況動向をグラフで見ることができます。(産業全体の景況動向はこちら)
グラフの数値が大きいほど、労働者が不足と判断している。
法人企業景気予測 (出典:令和6年 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(BSI)」)
グラフの数値が大きいほど、景気が上昇と予測している。
残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢など、企業の様々な職場情報を検索・比較したい方はこちら(クリックすると別サイトのしょくばらぼへ移り、 AIエンジニアが属する産業(情報通信業)で検索ができます)
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